東京メトロ「後楽園」駅から徒歩5分! 整形外科(一般外来、スポーツ外来、理科診療)、東京都文京区小石川の「こやまクリニック」です。

アスリート・格闘家の方へ

中学1年のときに、ブルース・リーの「燃えよドラゴン」を見て、格闘技に目覚めました。
最初は単に「かっこよさ」への憧れでした。
しかし、映画雑誌や本などを読み進めるうちに、「素顔のブルース・リー」は、書物を愛する、
思慮深い人間だということが分かり、ますます傾倒しました。
高校生のときに、漫画の「空手バカ一代」に出会いました。親元から離れて大学に通い、
空手に専念することを夢見て、受験勉強に励みました。
「空手をやる!」というモチベーションがなければ、勉強も中途半端で、医者にもなっていなかったかもしれません。
大学1年のときに、極真空手に入門し、本格的に空手を始めました。
学生時代の最後と、医者になってからの数年は、空手道場から遠ざかっていましたが、32歳のときに、再び空手を始めることになります。
現在も、月に1度程度、さまざまなスポーツのトレーニングを経験する試み、「クロストレーニング」の際に、空手の稽古は続けています。
学生時代に、柔道部の部長だった同級生から柔道を教わり、後に柔道にものめりこむことになります。
医者になってからの数年は、どちらかというと柔道に力を入れていて、四段をいただいております。
私の格闘技に対する姿勢は、2000年に出版した「クロスオーバートレーニング・新格闘教書」、2014年に出版した「クロストレーニングのススメ」(繊研新聞社)の中の、イラストに集約されると思います。その部分を、ここに転記したいと思います。

クロストレーニング

自分自身が、武道やトレーニングにかかわってきました。
その経験や知識は、微々たるものかもしれませんが、
その中でもできるだけ多くのことを皆様にお伝えしていきたいと思います。

成長期のアスリートのかかとの痛み
ストレッチについて
足底腱膜炎
坐骨神経痛
中足骨疲労骨折について
アキレス腱、肉離れについて
足首の捻挫について
ウォーミングアップについて
膝の靭帯損傷について
熱中症について
スポーツドクターの立場

成長期のアスリートのかかとの痛み

大人の踵の骨は、継ぎ目のない、一枚岩の構造ですが、これから成長する子どもの骨には、骨端線、あるいは骨端軟骨と呼ばれる、伸び代(ルビ:のびしろ)になる部分があります。
軟骨は、文字通り「柔らかい骨」ですので、力学的に弱点となります。
この踵の後方にはアキレス腱が、下方には足底腱膜が付着しています。
この弱点に、健からの牽引力、着地の際などの衝撃が繰り返して加わり、疼痛を起こすのが、「踵骨骨端症」、あるいは「シーバー病」と呼ばれるものです。
痛みがあれば、踵にかかる負担を軽くするように、運動を控えめにして、経過を見るようにします。
まったく運動を中止することはなく、たとえばランニングや、ジャンプを要する動作を控えて、上半身の運動や、筋力トレーニングを主体にする日を設けるなど、トレーニングメニューを調整してください。
予防のためには、健からの牽引力が弱まるように、日々、アキレス腱に続く下腿三頭筋のストレッチングをしたり、足趾を積極的に動かすよう、足の下に敷いたタオルを、足の指でたぐり寄せるような運動をしてください。
また、クッション性の高い靴に替えたり、踵の部分にショックを吸収するパットを装着するなどの工夫をしてください。 骨の成長が終わり、骨端線が閉鎖する時期になれば、自然と疼痛は軽快し、特に後遺症を残すこともありません。
ある意味、今の子どもに足りない「我慢」ということを覚えたり、トレーニングメニューを自分の頭で考えたりする、いい機会かもしれません。

△TOPへ

ストレッチについて

ストレッチとは、「あるものを伸ばすこと」を指します。
スポーツの世界でのストレッチングとは、スポーツ現場などで、筋や腱などを「伸張する」ことで身 体の柔軟性を高め、それにより得られる様々な反応を獲得するための行為を意味 します。

■ストレッチの種類

1、スタティック・ストレッチング
2、バリスティック・ストレッチング
3、ダイナミック・ストレッチング

主なストレッチングには、勢いをつけて、グイグイと筋肉を伸ばそうとする「 バリスティック・ストレッチング」、ゆっくりと時間をかけて伸ばしていく「ス タティック・ストレッチング」があります。
現在、「ストレッチング」というと 、多くは「スタティック・ストレッチング」を指すように
なりました。

■ストレッチングの効果

1、軟部組織の柔軟性の維持・向上 軟部組織とは、筋肉だけでなく腱や靭帯、関節包、筋膜、皮膚、
  神経など、骨 を除く組織をいいます。
2、関節可動域の改善・維持 関節可動域(ROM)とは関節の動く範囲を指します。
3、外傷・障害発生の予防 外傷・・・一度の強力な外力により発生するもの 障害・・・
  動作の繰り返しによるストレスが原因で発生するもの
4、筋疲労の回復促進 ストレッチを行うことで、血行が促進され、疲労回復を早めることができます 。
5、疼痛緩和 筋肉が短く硬くなって痙攣による疼痛がある場合、ストレッチによって、疼痛 を緩和することもあります。

■スタティックストレッチの原則

1、リラックスした状態で行う
2、反動をつけない
3、目的とする筋肉を意識する
4、呼吸を止めない
5、心地よいくらいに伸ばす
6、筋や関節が温まった状態で行う

■ストレッチ実施上の注意およびリスク管理

1、事前にストレッチの目的・効果・原則について説明をし、同意を得て行う
2、パートナーストレッチを行う際には、相手の体に触れることを事前に説明し 、同意を得てから行う
3、ストレッチの前に本日の体調、傷害の有無を確認する
4、実施中にストレッチする筋、その筋が付着する場所および周囲の関節などの 痛みを確認し、痛みがある場合中止する
5、実施中は「痛すぎないか?」、「効いているか?」、「どこまでストレッチ できるのか?」、
「呼吸を止めていないか?」、などコミュニケーションをとり 、相手の表情も観察する
6、代償運動をできる限りコントロールしながら行う (代償運動とは、たとえば、大腿四頭筋のストレッチをしようと、膝を屈曲しよ うとしたときに、アスリートが股関節を屈曲して、ストレッチを逃げてしまうよ うな動作のことです)
2013年9月 文責 村尾和也
△TOPへ

足底腱膜炎

足には「土踏まず」があり、横から見るとアーチ状の構造になっています。
このアーチを弓矢の弓にたとえると、弓を両端で引っ張っている「弓の弦」にあたるものが、足底筋および足底筋膜です。
足にかかる体重は、このアーチを潰そうとする方向に働きます。足底筋膜を引っ張ることにより、この筋膜自体に、あるいは筋膜のかかとの骨への付着部に、炎症を起こします。

走った後に、この部分に痛みがあるようなら、アイシングを行います。アイシングは、練習直後から開始するのがいいでしょう。
熱感や痛みが強いようなら、入浴はさっと汗を流す程度にして、入浴後もアイシングを継続します。アイシングは必ず氷と水とが混在する状態、つまり「0℃」のものを使用してください。
冷凍庫から出したばかりの氷は、ときにマイナス20℃にもなっていて、凍傷になってしまう可能性があります。

予防としては、普段から入念にストレッチングをすることです。特に足関節周辺をしっかりと・・・。
後は靴の注意です。それぞれの足の形に応じた「アーチサポート」という装具を装着するといい場合もあります。
△TOPへ

坐骨神経痛

腰椎の下部および仙骨の、骨の間から出ている神経の枝が、いったん集まり、一本の太い神経、「坐骨神経」となります。この神経の走行に沿って、特に殿部から大腿の後面あたりにかけて感じるような痛みを、「坐骨神経痛」といいます。

原因となる主な疾患としては、「腰椎椎間板ヘルニア」、「変形性腰椎症」があります。
「腰椎椎間板ヘルニア」とは、骨と骨との間のクッションである椎間板が何らかの原因によってつぶれて、後方を走る神経の枝を圧迫するものです。
「変形性腰椎症」とは、椎間板の老化により、その上下の腰椎の縁が鋭く変形したり、骨と骨を結ぶ靭帯が厚くなったりして、神経を圧迫するものです。 若年のアスリートには「椎間板ヘルニア」が多く、
中高年以降になると、「変形性腰椎症」の要因を考えなければいけません。
「変形性」とは、要するに「老化」のことです。

ランニングでの上下動により、椎間板には圧迫されるストレスが繰り返し加わります。
これによって、坐骨神経痛の症状を悪化させてしまうことがあります。
治療は、まずは安静です。症状に応じて、消炎鎮痛剤や、ビタミン剤などを用います。
慢性的に痛みが続くような場合には、腰椎牽引などの理学療法を行うこともあります。

腰を傷めた人が、よくコルセットを巻きます。これは腹圧を高めることにより、腰椎にかかる負担を軽くしてやろうというものです。予防としては、腹筋や背筋をバランスよく鍛えることが重要です。
「筋肉を鍛えて、自前のコルセットをつくる」ぐらいのつもりで、がんばってください。

△TOPへ

中足骨疲労骨折について

剣道を約20年ぶりに始めたという女性から、「足の甲が痛くなったけれど、剣 道を続けたいし、どうしたらいいか」という質問を受けました。
中国の医師資格を 持っているという理学療法士に鍼治療を受け、さらに「靴を履いて剣道をするように」 というアドバイスを受けたそうですが、どうも剣道というものを理解していただけて ないようだとのことで、私に連絡されたのだそうです。

ランニング動作や、踏み込みの動作を繰り返していると、中足骨に負担がかかります。
この負担が強くなると、骨の膜に炎症を起こす「疲労性骨膜炎」に、さらには「疲労骨折」にいたることもあります。

骨は、「壊されては修復され」、「壊されては修復され」、の繰り返しで、常に 新しい骨に生まれ変わっているものですが、負担が大きすぎて、壊される量が修復される能力を上回ってしまうと、少しずつ骨の破壊が進行していきます。これが重なったものが、疲労骨折です。
疲労骨折を防ぐためには、破壊される量を抑えるか、修復される速度を速めるかのどちらかしかありません。

カルシウムを2倍摂取したからと言って、また何かの薬を使ったからと言って、骨の修復速度が2倍や3倍になることはありません。 とすると、疲労骨折を効果的に防ぐためには、破壊される速度を1/2、
1/3に低下させることを考えるべきでしょう。

衝撃を軽くするために、次のようなことがあげられます。
何と言っても、
(1)衝撃を受ける回数を少なくすることが必要です。その他、
(2)衝撃の強さを弱めること、
(3) 衝撃によって生じる骨の歪みが最小限になること、などが考えられるでしょう。

(1)のために、練習時間を短くすること、練習の総量を調整することが必要です。
(2)のために、肥満があるようなら減量を考えるべきでしょう。
クッションのある靴をはくこともいいのかもしれませんが、なかなか剣道で靴履きというのも不自然なものです。土踏まずを持ち上げる、アーチサポートタイプの足底板と、それを固定する足サポーターの組み合わせがいいのかもしれませんが、木の床でサポーターが滑りやすかったりして、なかなか使っていただけないのが現状です。

(3)のためには、やはりテクニックでしょう。
同じ体重の人が、同じ高さから飛び降りても、一方の人がドスンと着地したのに対して、もう一方の人がふわっと着地できるかの違いと考えていいでしょう。
前に踏み込む際に、ドタバタと移動するのではなく、すっと踵から着地して、最後には足の親指を使って床を蹴りだす意識で体重移動させます。
負担に負けないためのトレーニングとして、足の下に敷いたタオルを足の指でたぐり寄せる「towel gather」といった方法が勧められます。

また外反膝(X脚)や内反膝(O脚)があるような場合は、それぞれ足底の内 側、外側に負担がかかってしまいます。
足だけの治療で効果がない場合には、テーピン グなど、膝への治療も考慮されるべきでしょう。

△TOPへ

アキレス腱、肉離れについて

このシーズン、幼稚園、小学校、または地域の運動会ではご父兄が競技に参加し、かっこいい見せ場を作るという、なんとも微笑ましい光景が見られます。

日ごろお仕事に追われ運動をあまりされていないお父さんお母さんの頭には、学生のころの颯爽と走れる自分が描かれ、お子さんの手前、かっこいい所を見せようとはりきってしまいます。
しかし、年齢が上がるにつれ、筋肉は柔軟性が減り、頭で描いているような走りができなくなってしまっているのです。

運動会でご父兄が転ぶところを見たことはありませんか? 
これがまさに頭とからだが結びつかなかったその光景なのです。 そこでアキレス腱を痛めてしまったり、肉離れをしてしまうとお子さんにかっこいい姿を見せるチャンスが台無しになってしまいます。
頭で描くようにからだが動かない・・・。 そこでかっこよく見せるお手伝いを!

1.まず、入念にストレッチをします。 
2.運動会当日までに最低1週間走る練習をします。
3.はじめはジョギング程度、ダッシュの30%くらいで。 その次は50%くらいで・・・と、
  だんだんペースをあげていく。
4.欲張らず少しの距離から 
5.前日は睡眠をよくとる

最近では父兄が参加する競技種目の見直しが行われていますが、参加する場合は充分気をつけてください。

△TOPへ

足首の捻挫について

どんなスポーツ選手も、またスポーツをしたことがないという人でも、「私は生まれてこの方、足をひねったことがありません」という人はいないのではないでしょうか。
それほど、足首の捻挫はありふれたケガの一つです。

足首の捻挫の多くは、着地の際などに足が内側を向いてしまったところに体重がかかり、足関節の外側の靭帯や関節包などに損傷を受けた状態です。

捻挫すると、足首の関節に痛みと腫れが起こります。 足をひねると痛みを感じる程度の場合はまだ軽症ですが、重症になると、足関節を曲げ伸ばしするだけでも痛みが生じ、体重をかけることも困難になります。
このような場合には、骨と骨とを結ぶ靭帯が断裂してしまっている可能性もあるので、早めに病院で診てもらってください。

捻挫の治療の原則は安静です。もんだりマッサージをするのは逆効果。圧迫包帯で足首を固定し、患部にはアイシングをして腫れが引くのを待ちます。

痛みが取れるまでは、足関節に負担がかかる動作は避けましょう。
また、治癒が不完全で、靭帯がゆるんでしまったような場合、いわゆる「捻挫ぐせ」がついてしまいます。
再発防止のためには、足先にチューブを巻き、足を外側に開くようなトレーニングがお勧めです。
「腓骨筋」という、足先が内側に向くのをおさえるような筋肉を鍛えましょう

△TOPへ

ウォーミングアップについて

今回は、運動前のウォーミングアップについて、書かせていただきます。

<ウォーミングアップ① 体温の上昇>

まず一番初めに、全身の体温を上昇させるような体操、例えばウォーキングや、ごく軽いジョギングなどを行いましょう。 筋肉・関節には、温度の上昇で、柔軟性・動きやすさが向上する性質があります。
身体を温めて、それらの性質を上手く引き出してから、ストレッチングを行ったほうが、効率よく行えます。

体温が上昇していないと、筋肉・関節の動きが悪く、この状態でグイグイと無理にストレッチを行うと、効果が薄いばかりか、筋肉を傷つける原因にもなりかねません。
軽い有酸素運動を行い、少し汗ばむ程度に体温を上げておくようにしましょう。

<ウォーミングアップ② 筋肉のストレッチング>

適度に体温が上がり、筋肉を伸ばす準備が出来たら、次は各部のストレッチングを行います。
それぞれの筋肉が、正しくストレッチされるように、伸ばしたい筋肉がどこなのかを、しっかり意識させながら、柔軟体操を行います。 この際も、最初は反動をつけたりせずに、じわじわと筋肉を伸ばしていきます。
筋肉に張りを感じる程度まで伸ばし、そのまま30秒程度、筋肉を伸ばしていきましょう。
ウォーミングアップを正しく行うと、意外と時間がかかってしまいます。面倒でさっとしか行わない方もいらっしゃると思います。
しかし、不必要なケガを予防するためにも、よいパフォーマンスを発揮するためにも、ストレッチは必要なことです。

ぜひ、ご自分のペースで、少しずつウォーミングアップをするように、心掛けてください

2008年10月 リハビリ室 野村功

△TOPへ

膝の靭帯損傷について

スポーツで起こる膝のケガは、ラグビーでタックルされたり、柔道で大外刈りを受けたり、空手でローキックを受けたり、外からの大きな力が加わって起こるのが半分ぐらいでしょうか。
その他は、自分の動きの中で膝をひねってしまうというケースが半分ぐらいあるのではないかという印象を持っています。

膝をひねることの多いのは、競技でいえば、バスケットボールでしょう。
空中でボールを受けて、着地と同時に身体を反転させてシュートするなんて動作の際に、膝には大きな回転モーメントが加わります。
靴の性能がよくなり、トップスピードからのストップが容易にできるようになったと聞きます。
ここで足の裏の全体に体重がかかってロックされてしまうと、足先の向く方向と、膝の向く方向が違ってしまい、膝をひねるということになります。

力士はあれだけの体重があるのに、相撲では、意外なことに、それほど膝を傷めません。
あるとき、土俵で相撲の稽古をしたことがあり、その秘密に気付きました。
土俵の上には、砂が敷かれていて、その砂で、足が滑るのです。
もしこれが、バスケットシューズをはいて、体育館の床の上で相撲をとったとしたら、膝には大きなストレスがかかることでしょう。

膝をひねらないための、動きのトレーニングです。 足を肩幅の広さに開いて立ち、かかとを浮かせます。
足の親指を軸にして、その場で腰を左右にひねります。
ダンスで言う、ツイストの動きです。膝と足の方向が、常に一体になるように注意します。
これを練習の前などに、30~50回やってみてください。

外力によるものは、ある意味、仕方のないことです。
しかし、自分の動きの中で膝をひねってしまうのは、動きの訓練をすることによって、
予防できるのではないかと思います。

参考文献「新版 図解・スポーツリハビリテーション」

△TOPへ

熱中症について

熱中症が発生しやすいのは、一番気温の高くなる、真夏の時期だけではありません。
梅雨の晴れ間に、突然気温が上がったようなときや、梅雨明けの蒸し暑い日などにも起こります。
その対策としては、この時期のスポーツ、トレーニングでは、最初から飛ばさず、暑さに慣れてから、
本格的なトレーニングに入るようにしてください。熱に対する順応ができるまでには、
4~5日かかるとされています。

予防として重要なのは、何といっても「水分の適切な補給」ということになります。
「のどが渇いた」と感じるころは、すでに脱水に陥っている状態なのです。
炎天下、高温下での運動の場合、発汗量は1時間あたり1~2リットルになることもあるので、練習前に250から500mlの水分を補給するようにします。
練習中は、個人のボトルを持ち、休憩中に自由に飲めるようにします。
そして運動中は、約30分ごとに50~100mlずつ、水分を補給するようにします。
補給する水分の内容は、塩分0.1~0.2%、糖分2.5%程度で、市販のスポーツドリンクを2倍程度に薄めたものがいいでしょう。

また夜間には、通常でも200~300mlの汗をかいています。
夏場などの寝苦しい夜には、500mlから、ときには1リットル近くの汗をかいてしまうこともあります。
朝の涼しい時間帯だからといっても、起きてすぐのトレーニングには要注意です。

参考文献 山海堂「現場で使えるスポーツ救急マニュアル」

△TOPへ

スポーツドクターの立場

ケガをしたスポーツ選手、スポーツ障害を持つスポーツ選手を診る場合、その状態から、
いかに治癒に向かわせるかはもちろん、いかにしてその後の後遺症を最低限に抑えるか、
再発をいかに予防するかを、我々は考えなければいけません。

その際に、ただ「休みなさい」とか、「止めなさい」と言ってしまえば、話は簡単です。
スポーツを止めてしまえば、その後に障害が進行することはありません。
また「やってはいけません」と制止しておくことは、医師の責任回避にもつながります。
医師の制止があったにもかかわらず、選手が練習を続けて症状が悪化した場合には、それは選手の責任になってしまうからです。 しかし、選手は決してそれを望んではいません。
それだけでは、選手はますます医療現場から離れていってしまうでしょう。

選手が求めているのは、どうしたらスポーツを続けられるか、いかにしてスポーツを続けながら治していけるということです。

さまざまなスポーツの競技特性を理解し、また選手本人の動きの癖や心理面なども理解した上で、
たとえば「この技なら、ケガをした部分に負担がかからないから、この技を使うように」とか、
「この練習はまだダメだけど、この練習ならやっていいよ」などと言ってあげることが、スポーツドクターと呼ばれるわれわれの役目だと思っています。
ケガに悩むアスリートのみなさま、一番いい方法を、一緒に考えていきましょう。

△TOPへ

【診療時間】
《月・水・木・土》
9:00~13:00
14:00~18:00
.《金》
14:00~18:00

毎週火曜・日曜、祝日は
休診日となります。

〒113-0033
文京区本郷4-24-5
春日ビル3F
TEL:03-5840-7717

携帯版は下記コードから

携帯ページ