もともとは四本足で移動していた動物の骨格から、肩の動きの自由度を高めるために、人間の上肢の骨格は、強固な骨と骨の結びつきを失いました。
安定性よりも自由度を選んだために、人間は肩こりに苦しめられるようになりました。
重みのある腕を支えるために、肩甲骨を吊り上げておく僧帽筋などの筋肉には常に緊張がかかっているからです。  
僧帽筋の緊張を解くためにお勧めしている運動は、肩をすくめて5秒間キープ、その後の脱力、それを3~5回繰り返すことです。これなら、仕事の合間などに、時間を決めてやっていただけるものでしょう。  
もし可能ならばウエイトトレーニングの現場で言うところの「シュラッグ」、つまりバーベルを両腕に下げ、肩すくめを前から後ろへ、後ろから前へと回転させるようにして行います。あとはダンベル体操のようなもので、肩から頸にかけての筋肉を全般的に鍛えていただくことでしょう。