VDT症候群であるとか、VDT検診とかという言葉をよく聞くようになりました。
VDTとは、「Video Display Terminal」の略で、コンピューターやテレビゲームの画面のことです。
VDT症候群とは、そういった画面を、同じ姿勢で見続けることによって起こる、
目や肩の症状のことです。
別名、テクノストレス症候群と呼ばれます。  
肩や首のこりを訴えて整形外科の外来を訪れる人を多く見ていると、ある共通点を見出すことができます。責任感が強く、職場での地位も高く、職場で必要とされていることを強く自覚されている方が多いようです。そして、真面目で几帳面です。

しかし、陽性思考ができずに、いつまでも悩んでしまう人も多いようにも思えます。
痛みの程度を数字で表して、10程度だったものが2程度になったとして、改善した8を喜ぶよりも、残った2の症状がいつまでも気になってしまいます。2の症状を気にしてばかりいると、やがてその2が、その人の心の中では10となって、気にしてしまうようになるのでしょう。  
精神的緊張、怒りや不安などにより、筋肉は緊張します。筋肉が過度に緊張すると、その中を走る血管も収縮し、乳酸などの疲労物質が排泄されにくくなります。そうなるとさらに筋肉が収縮して、悪循環を起こします。  
軽い体操などの習慣、できれば気をまぎらわせるような趣味、気をつかわない交友関係を持っていただくよう、意識してみてはいかがでしょうか。
参考文献「体力回復トレーニング」山海堂 (2006年4月)